農薬使用について考える

今年は秋に作付けした野菜の大部分を、

虫によって食害されました。

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見ての通り穴ぼこだらけ。

おかげさまで定期宅配の野菜を一か月お休み中。

とにかく計画通りにいかず、

出荷したい野菜を出荷できない状態が今も続いています。

 

最初は自分の腕が未熟だからだろうと思っていましたが、

以下の農家さんのブログを読む限り、

どうやら原因はそれだけでもなさそうです。

 

いろいろ悩みましたが、農薬を使うことに決めました(No.1) | NIPPON TABERU TIMES / 日本食べるタイムス

 

ここ最近の大雨を見ていると異常気象というか、

本州の気候自体が亜熱帯に変わりつつあるような気がします。

隣の畑のおばぁや長いこと小規模で野菜を作っているおじさんも、

今年は変な天気だとか、虫がすごいと言っていました。

長くやっている方ほど,

天候の変化を感じ取っているのかもしれません。

 

8月の干ばつ、9月の日照不足。

どちらも作物にとっていい状況とは言えませんでした。

特に9月に入って虫が急激に増え、

8月中は普通に収穫できた小松菜も、

9月に入ってから虫の猛攻に合いあえなく全滅。

まだ趣味の延長レベルの規模でやっているうちはいいのですが、

生業としてやる段階でこういう状況に見舞われたとき、

自分もこのブログの方と同じような

「農薬を使う」という選択をする可能性は、

十分あると思いました。

この夏から秋にかけて作ったものを片っ端から食害されて、

初めて農薬を使いたくなる農家さんの気持ちが、

少しだけですがわかった気がします。

 

そういう状況を踏まえたうえで、 

どんな野菜を作りたいのか?

改めてそう問い直したときに。

「食べておいしい野菜をつくりたい」

そんな答えが浮かんできます。

美味しい野菜であれば身体には良いものだと思っていて、

農薬を使おうが化学肥料を使おうが、

シンプルに食べて美味しい野菜は、

おそらく体にも良いものであるというのが自分の考えです。

農薬を使わないというのはあくまでも手段の一つであって、

農薬を使っておいしい野菜が作れるのであれば、

使うという選択肢もアリだと思います。

 

じゃあなぜ無農薬で作ろうとしているのか?

再度自分の中で整理してみました。

 

①微生物を活かした農業技術を勉強し実践しようとしているから

 

自分が今勉強しているBLOF理論やそのほかの農法は、

微生物の活用が肝になっていると考えています。

その微生物を殺さず、より活発に活動してもらうために、

できる限り農薬は使いたくないと考えています。

 

②野菜の商品価値を高めたい

 

BLOF理論を提唱している小祝先生曰く、

「有機栽培が本来のパフォーマンスを発揮できれば、

慣行栽培よりも1.4倍は良品を多収できる。」

とのこと。実際に実践されている方もいて、

有機栽培で良品を多収できるということは証明されています。

先輩農家さん曰く、ニンジンなんかは有機で作ると美味しいので、

直売所に有機のニンジンを出すと片っ端から売れていくとのこと。

要するに美味しいんですよね。

 

美味しいだけでも十分売れると思いますが、

さらに無農薬という良いイメージが付加価値となって、

売り方によっては農家を続けられる価格設定で、

野菜を販売することができます。

 

③面白いから

 

自分の中でどっちが面白さを感じてできるかと考えたときに、

無農薬で作ることのほうが面白そうだという、

すごい主観的でざっくりとした考えがあります。

それに多品目の旬の野菜を個人向け販売でやろうと思ったら、

おいしい野菜を無農薬で作るってのは、

ある意味必要条件のような気もしていて、

そこにチャレンジしてみたい自分がいます。

 

自分の中では③のざっくりとした主観的な考えが大きくて、

①②はなんとなく③を選択するために、

自分を後押しする理由付けなのかもしれません。

 

というわけで自分に関していえば、

今のところは「農薬は使わないでやる」方針に変わりはありません。

 

  ただ、ブログの農家さんのように経営的な判断をするとすれば、

一時的に農薬を使う方向に舵を切る気持ちも理解しています。 

「経営と理念」

どちらも大事ですが、

無農薬で作りたいという理念だけでは、

継続していけませんから。

理念と経営をどれだけ近づけて行けるのか、

継続していく中でベストなやり方を探っていく、

それはいずれ自分にも突き付けられる問題だなと思って、

あえてブログに記すことでこの問題について考えてみました。

 

読んでくださった方には、

かたっ苦しくて退屈な内容だったとは思いますが、

自分はこんな風に考えていると

少しでも理解していただければうれしいですね。